【引込軽減工法の特徴①】
防砂シート引込軽減工法は、約1.7m角の格子状ワイヤー節点部に結束部材でシートを取付けることでシートに作用する引張力を各節点部に荷重分担させ、
シートの変形範囲を制限し上下左右へのシートの引き込みを抑制する。これにより、石の突起でシートに穴が開いた場合でも穴の拡張が抑制される(図4・図5)ので 図3の様な 防砂シートとしての機能が完全に失われる事は無い。
加えて、防砂シート上に埋立土砂等を投入し土圧がかかると、シートが破断する前にワイヤー節点部の結束部材が外れる仕組みにより、引き込みが抑制されたシートは本来の伸び性能を充分に生かすことが出来るので裏込め石の不陸に適応できる。
当工法において使用する防砂シートの指定は無い。当該現場に適した(カテナリーの計算〔伸度と強度のバランス〕をクリアされた)シートであれば当工法が適用できる。また 防砂シートの連結も ワイヤーとワイヤーを結ぶので 水中での連結が容易になる。プラス ダイバー作業が難しい場合でもジョイント部がワイヤーにて 片方に引っ掛けの様な治具を取り付け重ねると 防砂シートが横方向に動いた時に自動的にジョイントされる事が可能となる
また 防砂シート敷設後に長期間埋立てが行われない場合は水面上のシートは紫外線劣化を考慮(水面下は付着物等により紫外線が遮断されるので考慮は不要)する必要がある点は一般的な工法と同様であるが、当工法では引き込みによるシート破断が大幅に抑制され、かつ上部のワイヤー網によりシートのバタつき等を抑える効果が期待出来るので その他紫外線対策の検討も可能となる。
但し 台風他異常気象時 施工初期から波風等の影響を強く受ける可能性がある場合と 紫外線他水面上シートの対策なしで 埋立てまでの期間が5年以上のような更なる長期となる計画の場合、水面上は裏込め石の崩れ防止のワイヤー網のみ、防砂シートは当初は水中部のみの敷設とし、埋立完了間近のタイミングで水面上部のシートを敷設する事を推奨する。
【引込軽減工法の特徴②】


もう一つの特徴は、引込軽減工法では、防砂シートを直接ケーソンに固定するのではなく、網状のワイヤーロープ等をケーソンに取り付けたD環等に繋ぐ構造となるため、防砂シートは水中部のワイヤーロープ等に結束設置することが可能です。このように、水上部に防砂シートが露出しないため、波や風の影響で発生するフラッタリングによる損傷や紫外線劣化を心配することはありません。
防砂シート水上部は、埋め立てが最終段階に近づいてから上部の防砂シートを設置することで対応が可能です。
尚 実験での防砂シートの大きさは 作業の問題から金網等の一辺1mとしましたが 実際は2m角になります。(一辺3m以上となると 破断するジョイントからの支点間距離が長すぎて 引張力が偏り 他のジョイントへ均一に分散されない可能性があるのでNGと致します)
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